プランバナン寺院遺跡群 / Prambanan Temple Compounds
数多くの遺跡が古代ジャワ島の歴史を物語る「プランバナン寺院遺跡群」
8〜9世紀の中央ジャワには、仏教国のシャイレーンドラ王朝とヒンズー教国の古マタラム王朝の2つが同時に存在し、それぞれが寺院を建立しました。前者が建立したのがボロブドゥール寺院、後者が建立したのがプランバナン寺院というわけです。プランバナン遺跡群には、約5km四方にわたって数多くの遺跡が点在し、遺跡の修復や発掘作業は現在進行形で行われています。
インドネシア最大級のヒンズー教寺院「プランバナン寺院」
寺院群の中で中心的存在であるのが、プランバナン寺院。寺院の中央には、高さ47mのシヴァ聖堂（別名：ロロ・ジョングラン）、その両側にあるブラフマー聖堂とヴィシュヌ聖堂の、3つの尖塔がそびえ立ち、聖堂の中にはそれぞれ、破壊の神「シヴァ」、創造の神「ブラフマー」、維持の神「ヴィシュヌ」が祀られています。向かい側にあるハンサ堂、ナンディ堂、ガルダ堂には、前述の神々の乗り物がそれぞれ祀られています。回廊には「ラーマヤーナ」と「マハーバーラタ」を題材とした繊細で美しいレリーフがほどこされています。
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近郊の遺跡
■セウ寺院
プランバナン寺院の1ｋｍ北にある寺院。慶大には高さ28.5mの大仏堂があり、合計240の仏堂が建てられています。
プランバナン寺院の1ｋｍ北にある寺院。慶大には高さ28.5mの大仏堂があり、合計240の仏堂が建てられています。
■サンビサリ寺院
9世紀ごろの建立とされる古マタラム王国最後のヒンドゥー教寺院。1966年、火山灰で埋め尽くされた地表6m下から発掘されました。
9世紀ごろの建立とされる古マタラム王国最後のヒンドゥー教寺院。1966年、火山灰で埋め尽くされた地表6m下から発掘されました。
■プラオサン寺院
シャイレーンドラ王朝の国王が嫁いだ娘のために建てた仏教寺院。外壁の天女のレリーフなどに娘に対する思いが表れています。
シャイレーンドラ王朝の国王が嫁いだ娘のために建てた仏教寺院。外壁の天女のレリーフなどに娘に対する思いが表れています。
■カラサン寺院
仏教寺院のカラサン寺院入り口には、ヒンドゥーの神である蛇の像があり、仏教とヒンドゥー教の融合した寺院になっています。
仏教寺院のカラサン寺院入り口には、ヒンドゥーの神である蛇の像があり、仏教とヒンドゥー教の融合した寺院になっています。
■サリ寺院
寺院内部には何も残っていません。外壁の窓の両サイドには天神が二人立った浮き彫りが残されています。
寺院内部には何も残っていません。外壁の窓の両サイドには天神が二人立った浮き彫りが残されています。
■ラトゥ・ボコ宮殿遺跡
9世紀頃、ヒンドゥー教徒のボコ王が造ったとされる大宮殿。今では、講堂や水浴場が当時の面影を残すのみになっています。
9世紀頃、ヒンドゥー教徒のボコ王が造ったとされる大宮殿。今では、講堂や水浴場が当時の面影を残すのみになっています。
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